2020~

映画「この国で、幸せになるの。」(2023)

受け入れ先の企業でこれから働くことになっていたネパール人技能実習生が、ある日突然、失踪した。通っていた日本語学校にも、住んでいる寮にも言伝はなく、どこに行ったのかわからない。

監理団体職員の根古﨑と日本語学校教師のアリスが彼の行方を捜すことになった。

技能実習生寮の冷蔵庫に貼ってある「にほんでのお困りごと 即解決」と書いてあるマグネットシートの連絡先を頼りにその事務所へ向かうと、サングラスをかけた怪しげな外国人が現れる。

怪しげな外国人はコンピューターを駆使し、いとも簡単に失踪した技能実習生の居場所を突き止める。根古﨑とアリスが失踪した技能実習生・ラビを見つけたあと、彼から失踪した理由を聞き出すと、彼より先に日本に働きに来た恋人を探していたのだという。

三人が川原で話をしていると、噂のラビの恋人が小さな子供を抱いて目の前を歩いていく。ラビが彼女を追いかけると、彼に気付いた彼女は逃げるように走っていく。

実はラビが日本に来る前に彼女は日本人と結婚していて子供を授かり、日本で家庭を築いていたのだ。

ラビは彼女との失恋に気を病み、日本で働くことなく、母国へ帰ってしまうのだった…。

(大まかなあらすじ)

本作を一言で表現するならば、『不可解』である。テーマ、ストーリー、編集…作品を構成するすべての部品がバラバラでうまくつながっていない。この映画の概要をAIが説明するところによると、「技能実習生が失踪する問題を扱い、社会のあり方に疑問を投げかける社会派ドラマ」らしい、が、社会を斬るには底抜けに牧歌的である。

本作の内容を考えるためには、まず技能実習生に関する知識を得なければならないが、以下の書籍をおススメする。

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外国人がたくさん登場するただのコメディなのか、技能実習制度に焦点を当てた社会派作品なのか立ち位置がはっきりしない。冒頭とラストで電子部品を組み立てる工場の俯瞰映像が差し込まれ、技能実習制度についての説明をする社会派映画のそぶりを見せるのだが、結局、技能実習制度に斬り込むことはなく、ふたを開けて見てみれば、恋人を追いかけて来日した失踪ネパール人を日本人が追いかけるだけの物語になっている。脚本・編集を兼任した監督のコンセプトが定まっていなかったのではないか。

もしくは、製作段階で事情が二転三転して当初の目的が遂行できなかったのかもしれない。コンセプトやテーマのはっきりしない駄作の裏事情を聞くと、多くの関係者の口が挟まれたことによって、つぎはぎだらけの出来上がりになることがままあるからだ。

ツッコミどころが満載ではある。そのツッコミどころをギャグだと主張するならば、やはり技能実習制度というワードを盛り込むべきではなかった。技能実習制度というヘビーな話題と、あまりに軽すぎるギャグのオンパレードとが、どう考えてもマッチングしない。

そもそも、失踪外国人というには、職場でハラスメントを受けたとか、説明されていた給料より実際の給料が安くて借金が返せそうになかったとか、就労目的の留学生が日本語学校に通う時間ももったいなくてとか、彼らなりの深刻な事情があるものだが、本作のネパール人の失踪理由はというと、まだ日本で働いてもいない上に恋人探しのため、とは!

「失踪外国人問題から社会を斬り込むフリをして、実はただ恋人を探しに行ってただけでした~」というギャグなのだとしたら笑えないし、くだらなすぎる。

全編、吹き替えというのもどういうことか。筆者は最初、口の動きと音声が編集ミスでずれてしまっているのだと思っていた。しかしそれはミスではなく、意図的な吹き替えであった。日本映画なのに、テレビで韓国ドラマを鑑賞している気分になる。その意図はなんなのか。日本語が喋れない外国人の場面だけを字幕にするのが手間だった。音声スタッフが雇えなくて、役者の声がうまく拾えていないので吹き替えにしてしまった。この吹き替えさえも、ギャグなのだろうか?

とにかく整合性を考えていては、この作品を鑑賞することはできない。説明することが難しく、まさに百聞は一見に如かず、である。監督は自主製作映画を撮り始めて、四十年ほどのキャリアを持つという。そんなに長いことやっているのなら、少しは上達せんものかねぇ、などと思うが…。

映画「縁の下のイミグレ」(2023)

貧しい家族を支えるため、ベトナムの田舎から【技能実習生】として日本にやってきたハイン(ナターシャ)。
ジャパニーズドリームを夢見て工場で働くも、職場での不遇(賃金未払い)が続いた(ベトナム技能実習生のジャパニーズドリームとは、日本で数年間働いて貯めたお金で、母国に家を建てたり、新しく商売を始める際の資金にすること)。

ハインの様子を不憫に思った日本人の知り合い・土井(堀家一希)は、ネット検索で無料相談できる行政書士事務所を見つけ、相談の予約をする。
訪れた先の行政書士事務所で、曲者の行政書士・近藤(マギー)と、新垣(中村優一)に対応を受けるが、彼らとの対話の中で、ハインが多額の借金をして日本に来ている事情も知り、「技能実習生」の制度の闇が徐々にわかっていく土井。
曲者の近藤は、行政書士の仕事の範囲を超え、ハインをサポートする(はずの)監理団体という団体と直接やりとりをし、それを受けて慌てて監理団体の西村(ラサール石井)も事務所に駆けつけるが、その行政書士事務所に相談したのがハインだとわかると逆にクレームを言い、我々を責めるならハインも一緒に責められるべきだと騒ぎだす。

話が二転三転する中、この国の深刻な労働者不足を外国人で補おうという政策を推進しているおバカ二世議員(猪俣三四郎)も話に加わり、話は思わぬ方向へ・・・。

多くの矛盾を抱えた技能実習制度。果たして、この国に夢を描いてやってきた外国人労働者に未来はあるのか!?外国人労働者を受け入れるこの制度で、労働力不足は補えるのか!?
「安い国ニッポン」の底を支えてる陽の目を見ない外国人労働者にスポットが当てた異色の社会派ブラックコメディ。

(おおまかに、あらすじを紹介)

技能実習制度についてなにも知らない素人にも、制度の仕組みをわかりやすく笑いをとりまぜながら解説する密室劇の構成はこの映画の魅力だが、逆境にくじけそうになりながらも大きな壁に立ちむかっていく主人公・ハインのキャラクター設定は、戦後の美空ひばり映画や往年のスポ根漫画を彷彿とさせ予定調和感がいなめない。お涙頂戴、かわいそうな外国人、技能実習制度を悪用して搾取するばかりの日本・日本企業。物語の構成はあまりにステレオタイプだ。情に流されやすい日本人好みのストーリーである。

そもそも技能実習生はかわいそうなのか?

本作に加えて、技能実習制度をより深く知りたい方には―『ルポ 技能実習生』澤田晃宏/ちくま新書―をぜひ読んでいただきたいものだが、

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確かに日本企業に対しての当たり外れはあり、過酷な労働環境といった問題も存在するらしいものの、三年や五年といった年季を勤めあげることさえできれば、日本に来るまでの借金を払い終えてなお、大金を稼ぐことができ、彼らの母国に錦を飾ることができる現実がある。作中のハインのように、縫製工場が稼げないのなら、と殺場で働くまでで、技能実習制度の期限内までに金を稼げればいいのである。人生のうちの三年や五年などあっという間なのだ。出稼ぎに来る外国人はぬるま湯に浸かりきっている日本人と違ってタフでドライである。

こういった外国人労働者、はたまた移民政策に関する映画や書籍、ネット記事を観たり読んだりしていていつも思いをはせるのは、目を向けなくてはならない本当の問題は、外国人に対する待遇の改善なんかではなくて、そもそも日本人の労働環境が劣悪であり、技能実習生など単純労働に従事する外国人に依存して、少子高齢化・出生数の減少という問題の根源を放置していることだ。上流の水が濁りきっていては、下流の水が澄んでいるはずがない。

日本にやってくる外国人の母国も将来的には経済成長していく中で、どんどんと賃金格差は狭まっていき、もはや四十年近く景気が低迷している日本に出稼ぎに来る意味はなくなっていく。応急処置的につぎはぎだらけの移民政策をしていても、傷は拡がっていくばかりである。

日本人労働者にとって、技能実習生のような年季はない。賃金は上昇し続けてはいるものの、物価高や増税によって、末端労働者に生活のゆとりができたという実感はなく、ただただ時間を浪費して死ぬまで働き続けるだけだ。

この国において技能実習制度や移民政策に関する情報は、日本人労働者・労働環境に対しての写し鏡のようだと言えよう。一部の外国人排斥運動や、外国人かわいそうバイアスをかけたニュースに踊らされることなく、彼らとの対話や共生にも重点を置きながら、日本人や日本という国にとっての国益・メリットを国民ひとりひとりが考えながら、政治を監視しなければいけない時期に来ているのかもしれない。

映画「サイダーのように言葉が湧き上がる」(2021)

アニメ音楽レーベル『フライングドッグ』設立10周年記念作品。監督・イシグロキョウヘイ、脚本・イシグロキョウヘイ&佐藤大、音楽・牛尾憲輔、主題歌・never young beach、主要キャラクターの声優に市川染五郎、杉咲花、花江夏樹、山寺宏一などがいる。

普段からアニメ作品をよく観るわけではないからか、今作の製作に関わった会社やスタッフについての知識、情報は皆無である。

メインキャラクターは、コミュ障の少年・チェリーと特徴的な前歯をマスクで隠す少女・スマイル。

二人のバイト先のデイサービスを利用する老人・フジヤマは、彼の若き日の妻が出したレコード(妻はシンガーソングライター?)を探し続けている。

チェリーとスマイルは、そのレコードを共に見つけ出す行為を通じて、友情と恋心を深めながら、お互いのコンプレックスを克服していく、青春物語。

星五つを最大評価とするならば、冒頭は星一つから始まり、ラストは星五つ、が筆者の感想だ。
尻つぼみならぬ頭つぼみ…。
終わり良ければすべて良しじゃないか、との声も聞こえるが、冒頭(いわゆる、つかみ)のシーンが個人的に気に食わなかった(むしろ最悪)だけに、冒頭シーン含めて、もっと丁寧に物語の各パートをつないでいたなら、作品の印象は大きく変わっただろう。
製作中に作品全体の雰囲気が定まっていなかったのかもしれない。
後半が徐々にしっとりとしてきていい雰囲気に盛り上がっていくだけに、特に前半のコミカル(下品)部分が鼻につく。

大きく挙げて二点。

例えば、チェリーとスマイルが劇的に出会うシーンにトリックスター(狂言回し)としてビーバーというキャラクターが登場するが、彼は単なる犯罪者だ。
ショッピングモール内の商品を盗難し、スケートボードで激しく迷走·爆走しながら館内の客を危険にさらし、言葉を覚えるためと称してタギング(落書き)を繰り返す。
作品を観た、特に若い観客は、ビーバーの行為を、作品の冒頭を清新なものにするためのカンフル剤だとして、割り切って眺められるのだろうか?


耳が遠いからといって、白目を剥いて突然絶叫するフジヤマも理解しがたい。作中の後半、フジヤマはおとなしい滋味深いキャラクターとして描かれるのに、なぜ冒頭シーンだけ、突然狂気を発症する謎設定が繰り返されるのか。

性欲が減退した老人が(それに年をとったら童貞かどうかなんてどうでもよくならないか?)、あだ名のチェリー(そもそも仕事場の名札にチェリーなんてあだ名書いとくなよ)に関連付けて「おぉ!チェリーボーイっ!」と童貞をおちょくるセリフを放つことも疑問だ。キャラクターに名前をつけるとき、チェリーボーイ→チェリー→「佐倉を本名にしよう!」の連想ゲームに、そしてこのセリフをじいさんに言わせようとする脚本家に、一番の童貞くささを感じる。
観客の心をつかむための冒頭シーンで(爽やかそうなタイトルと映像美の中で)これらの行為を見るにつけ、筆者の心の扉は、ギギギ…と閉まりかかるのである。

タイトルほど、チェリーがSNSで配信する俳句に、湧き上がる思いや動感を感じないのもひっかかる。口下手ではあっても、もっと活発で動きのある少年を演出することで爽やかさが増したり、俳句にプロの監修をつけることで、より観客にチェリーの俳句を通して気持ちが伝わったのでは、とも思う。

愚痴ったらしくなったが、現代を象徴するショッピングモールやSNSをメインモチーフにしながら、古臭い、レトロと呼ばれるようになった俳句と、シティポップのアルバムジャケットのようなカラフルでビビッドな映像との取り合わせは、斬新で面白い。
古さを題材としながらも、もはや一周まわって令和の時代に完全にマッチした新しさも感じさせた。
その意味では、近年のシティポップブームで再評価された(?)大貫妙子が歌う劇中歌「YAMAZAKURA」も、数十年前の歌にも聞こえれば、現在の新人アーティストがリリースした曲だといっても違和感ない現代性を感じさせて、時代感覚を麻痺させる、絶妙なバランスが混ざり合っている曲調で印象深かった。

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映画「She said その名を暴け」

本作を認知したのは初め、2023年1月27日の朝日新聞、クロスレビュー欄の記事である。

米映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン氏の性加害に関する映画で、ニューヨークタイムズに掲載された彼への告発記事は、『#(ハッシュタグ)Me too』をつけてSNSに性被害に関する体験談を投稿する#Me too運動を引き起こすきっかけになったらしいと知る。

今となっては単なる無知としか言いようがないが、筆者は#Me too運動に正直、関心がなかった。ワインスタインという名前を聞いても、「あぁ、たしか後ろ手にされて手錠をかけられている映像をニュースで見たな…」ぐらいの感覚で、深くその事件の本質を知ろうとはしなかった。記事の中で識者は、フェミニズム映画とも捉えられる、と説明していたが、フェミニズムという言葉も言葉の音としてだけしか知らなかった。その時はとりあえず素通りした。

続けて、3月7日の朝日新聞、「上野千鶴子ブーム 中国女性の今」という記事を文化欄で読み、先述の映画の記事を思い出す。フェミニズムについての知識が、ワインスタインの性加害事件や世間の女性のおかれた立場を理解することに、まず必要なのではないか。上野千鶴子氏が筆者のフェミニズムへの入り口となり、彼女の著作を読み始めた。

これまで、女性の視点から社会を見つめようとする意識が完全に欠けており、自身に危害が加えられなかった男性社会の男の目線でしか、社会やものを見ていなかった、と自戒した。

フェミニズムの予備知識を多少なりとも頭に入れた後、千葉県柏市のキネ旬シアターで本作を鑑賞後、原作である書籍『その名を暴け #Me tooに火をつけたジャーナリストたちの闘い』も読む。

映画が2022年に公開されたというのは、時期としてあまりタイムリーではなく、話題性にも乏しかったかもしれない。事実、評論家からの評価はそこそこ高かったものの、評判にならず、アカデミー賞の候補作にもならなかった。ハリウッドの超有名プロデューサーが作品の題材になっているのに。

#Me too運動が盛んだったのは2017年、2018年頃だったし、ワインスタイン氏は、2020年3月、ニューヨーク最高裁判所で禁錮23年の判決を既に受けてもいる。終わった話題だったのか?

しかしながら、#Me tooやワインスタイン事件というのは、性犯罪者が逮捕されたから一件落着、という話ではなく、この件をきっかけに、女性に対する社会的な仕組みや既得権益層の考え方が変わらなければ永遠に意味がない問題だ(男性が女性や弱者が憤慨している要素を理解し現状を変革する)。そして、どの時代のどの事件でも、ワンテンポ遅れて事の重大さを認識したり興味をもったりする人々も存在するはずだから(筆者がその1人)、この映画が製作されたことは十分に有益だろう。

本作を鑑賞したり原作を読むことは、そしてフェミニズムの考え方を知ることは、女性や弱者が暮らしやすい社会を考えていく上での一助になると思う。

ワインスタイン氏から性被害を受けた女優、ローズ・マッゴーワン氏の言葉を引き合いに出すと、ワインスタインだけでなく、ハリウッドの映画業界自体が、

・名声をえさに女性をおびきよせ
・高額の利益を生み出す商品に変え、体を所有物のように扱い、それから放り出し
・加害者は監視されていないので恐れておらず
・どのスタジオも、侮辱しては金を払って済まし
・大半が秘密保持契約書を結ばされ
・女の方がバッシングされ
・逃げようものなら、代わりの女優志望者はたくさんいる

のだという。

この言葉を突き詰めて考えていくと、映画産業に限らず、どの産業にも構造的な共通点が見いだせるのではなかろうか?と考える。少なくとも、女性にはピンとくるはずだ。

雇用を餌に若い女性をおびきよせ、男社会・オヤジ社会に放り込まれる。職場では女性従業員のほうが数が少なく、すぐに性的な視線や言動で弄ばれる。被害を受けて不快な思いをしても、どこに相談すればいいかわからない。職場の配置換えをしてもらっても、またしてもそこはオヤジ集団。親身になって相談にのってくれていた上司の薄皮一枚下は、またたく間に豹変するセクハラ野郎かもしれない。会社にセクハラ委員会があったって、男ばかりなのだから、本気で女性の待遇改善にのりだすかはいささか疑問だ。世の中の風潮にあわせてセクハラにならないような言動を暗記してきたオヤジたちだって、本当は何が問題なのか分かっていないこともある。

結局、職場を金のかからないキャバクラ・風俗としてしか見ていないオヤジたちから、女性の側が逃れざるを得ない。誰かが辞めたって、毎年若い女性は入社してくるのだ。

そもそも、職場や社会で権力を持つ者の多くが女性であれば、もしそれが極端だとしても、権力を持たざるとも組織における女性の割合が多ければ、男性から女性への性加害事件に蓋がされることはないはずだ。権力者や会社などの組織が男性中心だからこそ、性加害事件が起きても矮小化するような判断を下したり、見て見ぬふりをしたり、同じ男として共感しうる事柄として隠蔽を是とし、男たちは自らの保身にはしる。

男性優位社会は、会社の重役や性犯罪者でなくとも、男だというだけで、男の側に権力がある。女側が要望を通そうとすれば、男の権力におもねらなければならない構造がある。

男性側が女性に対する性をめぐる理解を深めると共に、社会や組織の構造も変わっていかなければならない。目の前に存在するのはAVやエロ本から抜け出てきたキャラクターではなく、感情のある1人の人間だという当たり前のことを最低限気に留めておくだけでも必要だろう。

筆者もまだまだ勉強不足なところがあり、このブログも具体性や説得性にかける文面になっていることは自覚しているが、また追ってジェンダーに関する理解が深まれば、記事として綴っていきたいと思っている。

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